甘いものNo.5|幸せな記憶。実家のアップルパイ

どういうわけか、子供の頃から、大晦日で仕事の無い時には必ずお菓子を作る習慣があります。

年越しのイベント感からそわそわして作りたくなるからなのか、

二年参りで夜更かし出来て、いつもより時間があって手持ち無沙汰になるからなのか、

どうしてこんな習慣ができたのかは覚えて無いのだけど、一番古いのは、小学3〜4年生ごろ、二年参りに出かける前にチーズケーキを焼いてた記憶。

何かの料理本に載ってた、クリーム色の優しげな雰囲気のチーズケーキ。

家族は応接間で紅白を見ている間、足元の冷える台所で1人、いそいそと型紙を敷いてチーズを練って。

普段母が仕切っている台所を1人で自由に使える嬉しさと、年明け前のソワソワした気分も相まって楽しかったな。

出来上がったケーキは、コタツに並んだ簡単なお節料理とお雑煮に混じって、私がカットして一緒に食べたような記憶がうっすらあります。

食べたシーンの記憶は曖昧だけど、いちごと生クリームで飾ってあったチーズケーキは、思ってたより甘くなかった。って事は良く覚えてる。

味覚による記憶って何かにダイレクトに繋がってるんだろうな。

そんなわけで、久しぶりに実家に帰れないお正月を前に、なんともノスタルジックな思い出が蘇ったので、今年の大晦日は実家の母が大の得意としてた、私にとってもスペシャルなアップルパイを作ってみました。

母のは生地から手作りしていて、シナモンとバターで甘く煮たリンゴをたっぷり入れて、上を格子状に編み込んだ、いかにもといったいでたちのアップルパイ。

これを作ると近所の親戚や友達家族が食べに来るので、大きなパイ皿で焼くけどすぐになくなってしまう。

良く作ってくれてだけど、毎回一切れくらいしか食べられなかったから、余計特別な感じがするのかも。

りんごの煮方が少し特別かなと思うので、今回、パイ生地の作り方は配合のみで省略します。

パイ生地は普通の折り込みパイと同じ作り方です。

実家のアップルパイ

フィリング

りんご   適量(今回は小さめ5個)

砂糖    りんごの重力の1/3くらい

レモン汁  適量(今回は1/4個ぶん)

シナモン  適量

バター   適量(今回は30gくらい)

パイ生地

薄力粉   125g

強力粉   125g

無塩バター 63g

冷水    100cc

塩     4g

折り込み用無塩バター  125g

①りんごは皮を剥き、4つ割にし種を除いて3mmくらいの厚さのいちょう切りにする。

②鍋にバター、りんご、砂糖、レモン汁を入れ、りんごから水分がでるまで30分くらいおき、火にかける。

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③時々下からかき混ぜて、出てきた水分が半分以下になるまで煮詰める。

煮えたら火を止め、シナモンをかなり多めに入れる。(小さじ1〜2杯くらい?)

ここポイント。怖がらずいっぱい入れよう。

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④完全に冷ましてパイ生地に包んで焼く。

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18cmのパイ皿と15cmのマンケ型に1台づつできた♪

マンケ型のは子供が飾ってくれました。

一台はこのまま冷凍して、正月にまた焼いて食べるつもり。

焼き立てがいのちなので、小さめに作って、食べる都度焼きたい魂胆。

宵越しのパイは残さない。

焼き時間は、うちのオーブンで180度で30分→200度で20分くらい。

家庭のオーブンによりかなりバラつきがあるので適当に調節してください。

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焼けたよ〜!いい香りだぁ✨

ここでアイスとか添えたいと思うところだけど、

焼き立てのバターのいい香りと、りんご、シナモンの香りで充分なので何も足さずにこのまま食べる。

粉糖ふる時間すら惜しいので地味な見た目で失礼します(笑)

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焼き立ては切りにくいんだけど、

ちょっと熱いのをふうふうしながら食べるのが最高。

今日は子供と2切れづつ食べて、残り2切れは旦那さんに。

もう一度言おう。

宵越しのパイは残さない。

パイ生地が大変ならもちろん市販のパイシートでも大丈夫。

その際は、生地が中までばっちり狐色になるくらいしっかり焼くと良いと思います。

でも、粉とバターの豊かないい香りは手作りならではなので、お時間あればぜひ一度手作りのパイ生地をお試しいただきたいなぁ…。

作ってもらった人はきっと、ずっと記憶に残る思い出の味になると思います。

ではでは、お読みいただきありがとうございました。

今年は大変な一年でしたが、来年は全ての人に、温かな思い出がたくさん出来る年になりますよう、願いをこめて。

皆さま良いお年をお迎え下さい。

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